「河合隼雄先生の確信と禅(坐禅)」
河合先生は、1975年(今から49年前)に
次のように書かれています。
私は時に、自分の仕事の理想は
「何もしないことに全力をあげる」
ことではないかとさえ思う。(中略)
一体何をすることが、その人の役に立つか
などということは、本当のところめったに解らないのである。
そのときによいと思ってしたことが
後で悪い結果につながることも多い。
一個の人間の成長に役立つ最良の方法など
私に解るはずがないという確信と、
この人は自分でそれを必ず見出すだろうという確信
とに支えられ、われわれは苦しむ人を前にして
無為に居る強さをもつことができる。
(引用は以上)
本当にすさまじい言葉です。
私は河合先生のこの言葉を、
ここ30年以上にわたり、繰り返し読む中で、
また「坐禅」の探求を30年以上続ける中で、
ようやく「確信」がもてるようになりました。
坐禅や心の持ち方や身体技法などで
「最良の方法など私に解るはずがない」
という確信です。
これで、自信と確信をもって、
ある姿勢を貫いていくことができます。
京都の同志社大学で行なわれたトランスパーソナル心理学会
河合隼雄先生の直弟子としてシンポジストを務める